「運動不足を解消しなきゃ」と思いつつ、忙しさに追われる毎日。
でも最近、「ストレッチくらいはしてるよ」という声をよく聞きます。
さて、ここで質問です。ストレッチは“運動”に入るのでしょうか?
実はこの答え、Yesでもあり、Noでもあるのです。
ストレッチは、有酸素運動のようにカロリーを大きく消費したり、筋トレのように筋肉を大きく強化したりするわけではありません。でも、日常生活のパフォーマンスを大きく支える「土台」になる動きであることは間違いありません。
たとえば、姿勢が整う。
可動域が広がる。
肩こりや腰痛の予防になる。
呼吸が深くなる。
——これって全部、ストレッチがもたらす効果です。
特に30〜50代になると、筋肉や関節が「縮こまりやすく」なってきます。座りっぱなしの生活やスマホ姿勢が続くと、肩甲骨や股関節が固まり、結果として動きたくても“動きづらい体”に。
そんなとき、たった5分でも、深呼吸しながらストレッチするだけで、神経系がリセットされてリラックス状態に入るという研究もあります(アメリカ理学療法士協会の報告より)。
さらに最近では、「運動の前後だけでなく、“日常に挟むストレッチ”が一番効果的」という考え方も注目されています。たとえば、朝の支度前に首回し、昼休みに肩回し、帰宅後にふくらはぎ伸ばし——そんなちょっとした時間で、日々の疲れを“溜めにくい体”にしていくことが可能なのです。
ストレッチ、あなどるなかれ。
今日の「ちょっとした動き」が、明日の軽やかさにつながるかもしれません。