台風が近づくと、なぜか体が重い、頭がぼんやりする、やたらと眠い…。
そう感じるのは気のせいではなく、「気圧の変化」が体に与える影響によるものです。
低気圧が近づくと、空気中の酸素が少しずつ薄くなります。
その変化は微細なものですが、体は敏感に反応します。特に、自律神経が乱れやすくなり、だるさ・眠気・頭痛・肩こりといった不調が出やすくなるのです。
こんな日は「無理をしないこと」が一番のセルフケア。
ただし、少しだけ体や心にやさしいアプローチを取り入れることで、だるさをやわらげることができます。
まずひとつ目は、深い呼吸。
低気圧の日は知らず知らずのうちに呼吸が浅くなっています。
意識して「4秒吸って、6秒吐く」ペースで深呼吸を繰り返すと、副交感神経が優位になり、体がふっとゆるみます。
気が向いたときに、3セットだけでも十分効果的です。
ふたつ目は、耳まわりのマッサージ。
耳の後ろや側頭部を指でやさしくぐるぐる回すように触れると、血流が促され、こわばっていた頭や顔まわりがじんわりゆるんでいきます。
気圧の変化で起こる“気象性頭痛”にも有効とされています。
また、部屋の照明を少し落とし、スマートフォンやテレビの音量を控えめにするのもおすすめです。
台風の音や情報に触れすぎると、交感神経が刺激され、緊張状態が続いてしまいます。
落ち着いた環境をつくることで、心と体の緊張がゆるみ、回復力が働きやすくなります。
白湯を飲んで内側を温める、軽くストレッチをする、湯船に浸かる。
そんなちいさな習慣が、この不調の多い1日を穏やかに乗り切る鍵になります。
外に出られない日こそ、内側の声に耳を傾けてみましょう。
気圧に振り回されすぎず、自分で整えるひと工夫を。
そんな日もまた、じぶんの体と向き合うきっかけになります。