ダイエットを始めると、多くの人が真っ先に避けようとするのが脂質です。
揚げ物や油を減らし、「脂質を摂らない方が痩せる」と考える方も少なくありません。
しかし実は、脂質は体にとって欠かせない栄養素のひとつであり、正しく摂ることでダイエットをサポートしてくれます。
脂質はエネルギー源として使われるだけでなく、ホルモンの材料になり、細胞膜や脳の働きにも深く関わっています。
不足すると、疲れやすくなったり、肌や髪が乾燥しやすくなったり、女性の場合はホルモンバランスの乱れにつながることもあります。
脂質を極端に減らすダイエットが長続きしないのは、体が本能的に危険を感じるからです。
ダイエットで重要なのは、脂質を「減らすこと」ではなく「選ぶこと」です。
良い脂質の代表例として挙げられるのが、不飽和脂肪酸です。
オリーブオイル、アボカド、ナッツ類、青魚に含まれる脂質は、血流を良くし、体の炎症を抑える働きがあります。
特に青魚に含まれる脂質は、代謝や自律神経の安定にも役立ち、体調管理の面でも非常に優秀です。
一方で、摂りすぎに注意したいのが悪い脂質と呼ばれるものです。
揚げ物に使われる劣化した油、スナック菓子、菓子パン、加工食品に多く含まれる脂質は、体内で炎症を起こしやすく、むくみや疲労感、体脂肪の蓄積につながりやすくなります。
同じ脂質でも、種類によって体への影響は大きく異なります。
では、一日にどのくらい脂質を摂るのが理想なのでしょうか。
一般的な目安としては、総摂取カロリーの約20〜30パーセントを脂質から摂ることが推奨されています。
体重50キロ前後の女性であれば、一日おおよそ40〜50グラム程度が目安となります。
極端に減らす必要はなく、むしろ不足しないよう意識することが大切です。
食品で見ると、オリーブオイル小さじ1杯で約4グラム、アーモンド10粒で約6グラム、サバやサーモン1切れで10グラム前後の脂質が含まれます。
これらを食事の中で分散して取り入れることで、無理なく必要量を満たすことができます。
脂質は摂りすぎるとカロリー過多になりますが、摂らなさすぎても代謝が落ち、結果的に痩せにくい体になってしまいます。
ダイエット中ほど、脂質を敵にせず、味方として上手に使う意識が重要です。
体を引き締めたい、健康的に痩せたいと考えるなら、脂質を「避ける」のではなく「選ぶ」こと。
その意識が、無理のないダイエットと長く続く体づくりにつながっていきます。

